Agri


 すいかの原産地は、アフリカのカラハリ砂漠。人間が栽培してきた植物の中でも古い歴史を持っています。日本に伝えられたのは室町時代。中国から現在の沖縄に伝来したのですが、その時は、あまり広まりませんでした。
 その後、ヨーロッパ人によって、改めて種が持ち込まれ、江戸時代の初めの頃に九州で栽培されるようになりました。しかし、真っ赤な色が血のようだと敬遠され、上品な食べ物とはされませんでした。
 ところが、「暑い夏に食べるすいかはおいしい」という庶民からの噂が大名の耳に入り、広く食べられるようになりました。ということで、すいかは大出世を遂げたのです。明治の終り頃には日本の品種とアメリカの品種をかけ合わせて、奈良県で「大和」という品種がつくられました。日本全国にすいかが広まったのは、この「大和」の誕生からです。

 すいかは何と言っても利尿効果が抜群。腎臓病や産前産後の浮腫を取ったり、尿にたん白が出るときに食べると効果的です。果肉の90%は水分で、糖質と少量のリンゴ酸、アルギニンを含みます。赤色の色素はリコピンとカロチンです。そして、果汁に利尿の薬効があります。
 種は、たん白質20%、脂肪40%以上と高く、リボフラビンも大変高い栄養食品です。すいかの種は、米や麦などの穀物と同じように、今でも世界的に見ると食用にされており、中国ではお菓子にして食べています。

 丸みを帯び、縞がはっきりとし、触ると多少ざらざらしたもので、果肉の色が鮮やかな、種が黒々しているものを選びます。また、指で叩いて中の果肉の充実度を調べます。空洞だったり未熟だと鈍い音や高い音がします。
 すいかを冷蔵庫で冷やす人が多いと思われますが、実は冷たいお水で冷やすのが一番おいしい食べ方です。10〜20℃が最適な温度で、水道水でも十分ですが、川や井戸水などで冷やすのも良いでしょう。ちなみに食べ頃は収穫後6〜7日くらいです。

 管内では豊川市と一宮町で栽培しています。ハウス栽培は大玉系の「貴ひかり」が主力。トンネル露地栽培では大玉の「天竜2号」「夏太鼓」が主力ですが、一部早生系の小玉すいか「天竜グルメS」が栽培されています。大玉すいかの重さが7〜8kgなのに対して、小玉すいかは3〜4kg。やや長めの球形で果肉の色は桃色から赤色、肉質がしっかりしていて甘みに富んでいるのが特徴です。
 収穫時期は、ハウス栽培が5月下旬から6月中旬、トンネル露地栽培は6月中旬から7月です。
■生産農家18戸、栽培面積6.2ha、年間販売数量270t(18,000ケース)、
 年間販売金額3,300万円。




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